ランナー膝
30代男性。ランニングをした後、階段を降りる時に右ひざに痛みが出現した。
この症状は1年前に出現し、右ひざから股関節の外側に沿った痛みが出ることも特徴。
検査の結果、右の大腿筋膜張筋及び腸脛靭帯の圧痛が強く、同時に骨盤の外側から太ももと膝の外側に特徴的な痛みが出現しました。
この筋肉の過剰な緊張を取り除き、この筋肉を支配する神経が出ている第3/4腰椎の椎間関節を施術していきました。
その結果、3回目の施術が終わるときにはほぼ痛みも消えており、現在は3週間1度のメンテナンス治療と、フォーム改善指導で、再びランニングを痛みなく行っています。
腸脛靭帯炎
大腿筋膜張筋は、骨盤の外側から腸脛靭帯を通り、膝にかけて付着します。ランナーに良く起きる症状のためにランナー膝という別名があります。
膝の外側と大腿筋膜張筋が、走行時の膝の曲げ伸ばし運動と、膝が内側に入るフォームにより捻られるように引っ張られることで筋肉に炎症が起きます。
炎症によって血流量が増大し、過剰に緊張した筋肉に痛みの物質が溜まることで痛みを引き起こします。
ランナーの初心者の方やオーバーロードの方にとっては非常に痛めやすい部位であり、走行時のフォーム改善と根本的な治療が第一です。