変形性関節症による首から右手にかけての痛み、しびれ
50歳男性が、首から右手にかけての痛み・しびれを訴えて来院された。
これは3週間前に寝違えてから始まった。同じ様な症状が20年前にムチ打ちになった後に起こったことがあるとの事。
X線では頚椎の6番と7番の神経のでる関節の間(椎間孔)が狭くなっていると診断され、ビタミン剤を処方されたが変化がなかった。
神経学検査では触覚で1、2、3指背側が知覚鈍磨、痛覚・反射・筋力検査では問題なし。
神経ストレステストも陰性。可動域検査において、首を反らす動作と右へ倒す動作で首の右側から右手1、2、3指にかけて電撃痛が走る。
また、椎間孔が狭くならないようにした状態で上記の動作を行うが痛みはみられない。背中の筋肉の張りも強く、胸椎・腰椎のスプリングも減少している。
このため、施術では神経を圧迫しづらくするよう、椎間孔を狭めないよう関節に対してアプローチをすると共に、首を反らす右に倒す動きの負担を減らす様、関節・筋肉に対しても施術した。
7回目の施術から肩の症状は落ちついてきて、9回目の施術後では首を反らす右に倒す動作での電撃痛はみられない。肩から腕にかけての痛みもみられなくなった。現在も、施術継続中。
頚椎変形性関節症
変性関節疾患とは、軟骨の変形や減少、軟骨下骨の変形、そして関節周囲の軟部組織の異常を特徴として、主として中下位頚椎に起こり、脊椎の退行性変性(椎間関節の関節症とルシュカ関節の変性は椎間孔内に骨棘を形成)の結果、神経根圧迫症状を起こす。