慢性の背中の痛み
40代女性
主訴
慢性的に背中の痛みを数十年感じていて、最近痛みが増加したため来院。
特に肩甲骨の内側が常に鈍痛があり、増悪すると寝ていても痛みで寝れないときもある。
動作による痛みの増加はなく、安静時が鈍痛感じやすい。
検査
触診で肩甲骨上角に硬結。
姿勢検査で肩甲骨の位置不良。
可動域検査で肩関節の挙上でつまり出る。
筋力検査で肩甲骨を安定させる筋肉の弱化あり。
カウンセリング
翼状肩甲骨の疑いがあり、肩甲骨を安定して動かせないため、
筋肉のバランスが崩れて、慢性的に疼痛を感じている状態ではないかと説明。
施術
前胸部から上肢にかけてリリースし、肩甲骨の可動域を上げました。
硬結部にグラストンテクニック(ファシアスリックテクニック)
頚椎のモビライゼーションをして、神経の促通しました。
弱化した筋肉にエクササイズをして肩甲骨安定を強化しました。
施術後
まだ、肩甲骨の位置に左右差は残るが疼痛軽減し、肩関節の挙上のつまりはなくなった。
セルフケアで前胸部のストレッチと肩甲骨の安定を意識したエクササイズを指導。
今後
たまに痺れが出ていることから胸郭出口症候群と挙上時のつまりで肩関節のインピンジメント症候群を併発する
おそれがあるため、肩甲骨の安定性をあげるため、当院の理学療法士の運動プログラムを勧めた。
翼状肩甲骨の疑い
翼状肩甲骨とは肩甲骨を安定させる筋肉が異常を起こした状態です。
手を伸ばして壁を押すように力を入れると肩甲骨が浮き上がり、羽のように見える事が由来の様です。
原因としては、首からくる神経が通り道で問題を起こしてしまい、その支配する筋肉が弱化をしてしまった状態です。
この状態が続く事で、筋肉が血行不良を起こし鈍痛にもしくは痺れを出すと言われています。
