肩を挙げる筋肉の働く順番の狂いによる右腕の異常
38歳男性が右腕の麻痺を訴えて来院された。
この症状は1ヶ月前位に病院で筋肉を緩める注射を打ってから始まったという。
最初は時間がたてば肩が上がると説明をうけたが、一向によくならず他の病院でMRIを撮った所『頚椎5番のヘルニア』と診断を受けた。
まず神経学検査で反射、感覚、筋力などを検査した所、特に異常はなく、ヘルニアを疑う検査も全て陰性でした。
しかし、腕を上げる際に筋肉の働く順番が違うため、腕をうまく使えていない事が検査でわかりました。
この為、治療としては筋肉の再教育をおこなっていきました。5回の治療で最初30°しかあげれなかった腕が120°まであがるようになり、今も週1回の治療を継続中です。
肩甲上腕リズム
これは、肩をあげる際の関節、筋肉の機序をいうものです。
つまり筋肉の働く順番、関節の動く順番の事を指します。
人間の動き(バイオメカニクス)は、全て緻密に計算された代物です。
しかし、何かのきっかけで一つが崩れてしまうと、この方の様に肩を動かせなくなるまでになるわけです。
カイロプラクティックはただ単に硬い関節や硬い筋肉にアプローチするだけでなく、それらのバランスをとっていきま
す。