BSB 6回 プロ野球選手妻にみる夫を支える理想の妻とは?(後編)
「あなたもっと太りなさいよ。」
当時ホームランを打ちまくっていたバースとブーマーが太っているのを見た信子夫人は
直感的に落合も体重を増やせばもっと飛ばせると確信した。
太ったら動きが鈍くなりそうだが、F=ma、すなわちニュートンの運動方程式によれば力学的に理に適っている。
その日から落合家の食卓は相撲部屋の食卓と化した。
必死の思いで食べ続けた落合のお腹は何回りも大きくなり、
パワーアップした打球は軽がると柵を越えて行った。
その年の落合の成績は3割6分7厘 52本 146打点
圧倒的な成績で2度目の三冠王を獲得し、周囲を黙らせた落合はその次の年も打ちまくり、
世界の王貞治でもなし得なかった二年連続三冠王を獲得した。
以上、すごい長くなってしまったが信子夫人の助言によって成功した例の一部である。
信子夫人の助言には、才能と努力だけでは到達出来ない領域に連れていく不思議な力がある。
これは、何か高みを目指している男にとって最もありがたいことではないだろうか。
人間には付き合うことで相手の能力を下げる人と上げる人がいるが、
信子夫人は、完全に上げるタイプの人であり、
なにか信子夫人と付き合ったら自分の隠れていた潜在能力を引き出してくれそうな気がするのだ。
そんな信子夫人には福士君という色々な伝説を持つ息子がいる。
いつだったか福嗣君が理想の女性は性格がお母さんみたいな人と言っていた。
世の中に息子に理想とされるお母さんは多くない。
少なくとも僕の友人にはいないし、思ってたとしても、
言った瞬間にマザコンのレッテルを貼られバカにされるのがオチだ。
やはり身内の人間からみても信子夫人はすごいのだと感心した矢先、
福嗣君はもう一言付け加えた。
でも見た目は堀北真希がいい。
うーーんさすが福嗣君。
完